はるか昔の事であるが、人生でこんな当たり年は初めてだった。
バブル時代で立川市にデパートが乱立し、景気が良かった頃のことである。
年末に買い物をした時に抽選くじを20本貰って相棒と半分ずつにして、ガラポン抽選器(新井式回転抽選器:一般的な、商店街の福引きなどに用いられる抽選器)で抽選することになった。どうせテイッシュぐらいしか当たらないと高をくくって、ワイフと別な列に並んでそれぞれの抽選をした。彼女は残念ながら、全部「空くじ」だった。私もせいぜいひとつくらい当たりがあれば良いと思って10本引いたところ、初めは予想どおり「空くじ」であったが、3回目から見慣れない白い球が出てきて、何やら文字が書いてあった。